2022年5月20日(金)、アトツギカイギ運営事務局の主催の「製品活用のヒントと経営者仲間を同時に得られる情報交換会」をサイボウズ大阪オフィス&Zoomで催しました。
今回の発表テーマは「サイボウズ製品で解決できたこと」でした。その様子をレポートします。
■イベント詳細
■今回の登壇者
事業承継を見据えkintoneで業務をアプリ化
菊地シート工業株式会社 菊地茉璃子氏
物流・工場・建設。日本の現場を支える事業を展開
1959年創業の菊地シート工業株式会社は、大阪市鶴見区に本社のある社員43名の会社です。事業内容は産業用シートやテントの製造・施工で、取り引き先は物流・工場・建設土木業が中心です。
菊地氏は大学卒業後すぐに同社に入社し、経営企画・営業企画・情報システムなどを担当しています。今回は菊地氏が作成した施工スケジュール管理のためのkintoneアプリについて発表いただきました。
施工担当者の予約バッティング問題を解決したい
菊地シート工業では、営業担当が案件を受注した当日に施工日時と施工担当者を決めています。以前はExcelで施工一覧を作っており、営業は受注後に会社に戻って施工概要や希望の担当者を記入していました。
ここで希望の施工担当を指名するのですが、経験豊富な方や仲の良い方が選ばれやすく、予約のバッティングが起こるため、毎回担当者の調整作業が必要でした。
Excelによる施工管理の問題点
施工を割り当てるkintoneアプリ「施工スケジュール」を作成
施工担当者のバッティング問題を解決するために菊地氏が作成したのが「施工スケジュール」アプリです。
このアプリは「営業が施工担当者をリクエスト→管理者が割り当て→スケジュールに反映」の流れで担当者が決まります。
決定済の施工予定は、アプリのカレンダーに表示され、カレンダーを見るだけで「案件の内容・施工日時・担当者」を一覧できます。
営業が施工担当者をリクエスト
管理者が割り当て
業務内容と担当者が一目瞭然のスケジュール画面
施工担当者の取り合いが解消し直行直帰も可能に
施工スケジュールアプリによる効果は3つありました。
勤続年数の長い社員が多いと業務が属人化しやすいものです。菊地シート工業では若手とベテランで負荷バランスが崩れており、ベテランに仕事が偏っていました。
この問題に対しても「施工スケジュールアプリ」は効果を発揮しました。同アプリでは既にリクエスト済みの施工担当者を選ぶことができないので、誰かに希望が殺到する事態は起こりません。
これで若手に経験を積むチャンスが自然と増えました。アプリの導入は属人化解消のきっかけとなり、働き方改革にもつながったのです。
大切なのは「起きている問題の解決」に注力すること
最後に菊地氏は、kintoneアプリをつくる時に大切にしていることを3つ教えてくれました。
1.「効率向上」よりも「起きている問題の解決」に注力する
「起きている問題をkintoneを使って解決する」という考え方で動くとスムーズにアプリを作成できるし、結果的に効率化にもつながる。
2.二重の手間を禁止し、アナログ文化から脱却する
慣習としてデータの二重登録がある場合は、例え従業員に「すぐに入力できます」と言われてもその業務はkintoneを使って無くす方が良い。
この積み重ねにより、これまで培ってきたアナログ文化から脱却する。
3.現場と一緒にアプリを作ることで、全社のITリテラシーを上げる
現場でアプリを使う人と一緒にアプリを作り、アプリの利便性を追求する。アプリを全社で使うことで、全体のITリテラシーを高めていく。
「まもる」想いを将来につなげたい
菊地シート工業は創業以来お客様と一緒に「現場をまもる商品」を作ってきた歴史があります。「まもる」はお客様の現場だけでなく自社の現場への想いでもあります。
菊地氏は「これから世代交代のタイミングになるのでこの想いを将来につなげていこうと思います。」と発表を締めくくりました。
質問1:アプリが属人化の解消につながった点について詳しく教えてください。
これまでは「いつも頼んでいる人」「お酒を一緒に飲みに行っている人」「経験値のある人」に施行依頼が集まっていました。そのため新人の施行機会が少なくベテランに仕事の負荷がかかる状況でした。
そこでkintoneでは早いもの順方式を採用し、誰かに依頼が集中しない仕組みを採用しました。当社では、ベテラン職人の属人化が進んでいることは大きな課題です。
これに対しリアルとシステムの両方から解決のためのアプローチをしています。リアルでは「5S会議」を行い「1人にしかできない仕事」を減らそうとしています。システムでは、今回の施行スケジュールアプリのように若手に仕事のチャンスがめぐるように工夫して作ります。
こうして次の世代に職人技を継承しようとしています。
質問2:アプリ作成にかかった時間を教えてください
作成して運用するまでは1週間以下でした。「こういうのがほしい」と言われたら、私の時間をつかって2〜3日で作成します。
まず基礎を作り、使ってみてもらい、不要なボタンなどを削除します。また入力箇所をなるべく減らすために項目入力は「選択肢から選べる」ようにしていきます。
ここまでできたら従業員に対してアプリの説明を行います。kintoneの良いところは、こうした小さなカイゼンをその日のうちに実行できることです。
質問3:ITに弱いベテラン社員さんの抵抗はありませんでしたか?
あります。スマホを触ったことがない人などがそうですが、当社には浸透の仕組みがあります。営業に対しては、次の2つを強調します。「直行直帰のメリットがあること」「早い者順で施工担当者を予約できること」。
一刻も早くkintoneで担当者を予約することで、希望の担当者に頼むことができるし、使わないと予約ができずに悔しい思いをします。これで懸命に覚えてくれますし、使い方が分からないときは聞いてくれます。
また「なるべくテキスト入力を避ける」ことも重要です。入力を「選択肢」にしたり、社員ごとに「画面の初期設定」を行い「いつも行っている現場」や「多く使っている車」が選択肢の上位に出るようにしたりして、入力の負荷を下げています。
それでも使ってくれない人の場合は「体調不良の時に、代わりの人に仕事をしてもらいやすくなる」と伝えて利用を促しています。
質問4:現在作成中のアプリはありますか?
経理関係のアプリと生産管理のアプリを作っています。経理のアプリは、電子帳簿保存法改正が施行されて、取引先から電子請求が届いたり、送ったりすることになるので、そのためのものです。
生産管理のアプリは、いつどこに何があり、誰が作っているかを可視化するアプリです。うちの中で最も高齢の職人さんが多い部署が利用するので、入力ゼロ、QRコードを活用したアプリにします。
サイボウズ Officeでダブルブッキングを撲滅する。
野原興産株式会社 代表取締役 野原和憲氏
創業50周年を迎えた、総合レジャー施設運営会社
野原興産株式会社は兵庫県川西市の会社で、ゴルフ練習場・フィットネスクラブ・温浴施設など12の施設を運営しています。1972年の創業で、2022年には創業50周年を迎えました。
野原氏は大手通信会社勤務を経て2008年に同社に入社。以来、11年にわたりサイボウズLiveやサイボウズ Officeで現場の課題を解決し続けています。
今回は同社のスポーツクラブや整骨院で起こっていたマンツーマンレッスンのダブルブッキング問題を、サイボウズ Officeのカスタムアプリで解決した事例が紹介されました。
2つのシフト表、2つの予約台帳の管理で現場が混乱
野原興産ではダブルブッキング問題がスポーツ施設のマンツーマン指導や、鍼灸接骨院の院長施術の際に起こっていました。発生原因は3つありました。
シフトと予約台帳、2つの機能を持つカスタムアプリで解決
ダブルブッキングの問題を解決するために野原氏が作ったのは、シフトと予約台帳2つの機能を持つサイボウズ Officeのカスタムアプリでした。
1Fと2Fにタブレットを導入し、それぞれの持場でアプリを使えるようにしました。これで異なる場所の情報がリアルタイムに連携されました。
こうして内線電話での情報連携が不要になり、ダブルブッキングを撲滅できました。
サイボウズ Officeカスタムアプリ「予約台帳」
アプリ作成では、入力ミスが起こらないように「選択式で入力できる」ように工夫しました。新規予約は簡単で「対象者の時間枠をクリック&選択」するだけで登録できます。
またセルには条件書式を使って色付けを行い分かりやすさを高めました。さらに同アプリのトップ画面では「当日のシフト」と「予約状況」を確認できるようにしました。
シフト情報を一括アップロードする仕組みも作成
カスタムアプリにシフトデータを個別に登録すると大変なので、1ヶ月分のシフトデータを一括でカスタムアプリに登録できるようにしました。
Excelで作成したシフト表を自動的にCSVデータ化するシステムも開発したのです。これでCSVファイルをカスタムアプリに読み込めばシフトの登録が完了します。
お客様が自由に予約状況を確認できる世界へ
野原氏が今後目指すのは、お客様が自由に予約状況を確認できる世界です。
サイボウズ製品は主に社内で使うものですが、何らかの工夫でお客様が自らシステムにアクセスして予約行動を行えるようにしたいと思案しています。
サイボウズ Officeで現場の課題を次々と解決してきた野原氏の次なるアクションに期待が高まります。
質問1:アプリの作成期間を教えてください
作成期間はわずかでしたが大変だったことが一つあります。サイボウズ Officeは条件書式でセルを装飾できます。この際、項目に選択肢が一つ増えると一コマ分すべての条件書式の変更が必要でした。
条件書式の一括設定は「色味を変えること」についてはできますが「休みの日をグレー」にすることには使えません。そのため大量の設定が必要でした。
質問2:現場の方のアプリへの反響を教えてください
予約アプリの主な利用者は2Fのインストラクターと1F受付のパートの方です。シフト表は社員が登録しています。
台帳への手書き予約をしていた人でもアプリに慣れてくると「ボタンを一つ押せば登録できる便利さ」から良いと思ってくれるようになりました。
サイボウズ Office導入3ヶ月で営業課題を解決
晃南印刷株式会社 阿部真也氏
平成元年生まれの次期社長
晃南印刷株式会社は栃木県の印刷会社で社員は39名です。紙媒体の印刷やウェブ媒体・看板などの制作を行っています。
阿部氏は平成元年生まれの次期社長で、FA機器メーカーの営業職を経て2021年4月に晃南印刷に入社しました。
営業課題を解決すべくサイボウズ Officeを導入
社長になることを前提に入社した阿部氏がまず行ったのは全社員との面談でした。
ここで浮かび上がった課題は、顧客管理・案件管理については主に営業担当が把握しており、その内情はブラックボックス化していることでした。
阿部氏は、会社が案件情報・顧客情報を把握できるようにすべくサイボウズ Officeを導入しました。
サイボウズ Officeの利用機能を4つに厳選
阿部氏は営業管理のために4つのサイボウズ Officeの機能の利用を決めました。
1.「アドレス帳」で顧客管理
同社では年間約1,500社の顧客と取引を行います。各取引先の情報は営業各々が管理しており顧客情報が曖昧になっていたのでまずは「アドレス帳」に規定の顧客情報を入れることにしました。
サイボウズ Officeのアドレス帳は、登録する会社情報の項目を自由に決定できます。そこで同社では「業種」を入力することにしました。
小売・観光・工場など、業種により営業方法が異なるので今後の戦略的な営業を見据えてのことでした。
メールマガジンの配信を予定していたことから、担当者別にメールアドレスの登録も行いました。
2.「スケジュール」で営業管理
以前は誰がどの顧客へ営業しているか不明でした。
サイボウズ Office導入後は、行動予定を「スケジュール」に入れてもらいその内容を分析して営業指導を行うことにしました。
すると、お客様との接触の多い営業Aさんの場合は売上・利益が高く、社内で資料を作ることの多い営業Bさんは、売上・利益が少ないことが分かりました。Bさんには行動目標を立てて動いてもらうことにしました。
3.「報告書」で営業管理と顧客管理
同社では「報告書」で営業管理と顧客管理を行うことにしました。これまでは誰がどのような営業をしているのか把握できていませんでした。
これを「報告書」の入力で顧客情報と営業の行動情報を見える化。この情報をもとに営業活動を改善することにしました。
例えば、同社の報告書の「目的」には訪問・納品・校正・見積・集金などの選択肢があります。ここを出力、集計し、行動内容を分析すると、ある若手営業マンに集金目的の訪問が多いことが分かりました。
一方ベテラン営業マンは納品時に集金したり、振込にしたりすることで営業効率を上げていました。そこで若手営業マンには集金の効率化をお願いしました。
商談進捗管理アプリを作りたい
阿部氏は次は商談状況を可視化するために「商談進捗管理アプリ」を作ったり、稟議書・休暇申請など紙の申請書をサイボウズ Officeのワークフローに集約したりする予定です。そんな阿部氏の発表に対し「導入後わずか3ヶ月で多数の効果をあげたスピード感が凄い!」と会場から感想が寄せられました。
質問1:導入3ヶ月でこれだけのご活用すごいです。目に見える成果はありましたか?
これまで営業が個人商店状態で営業していて行動内容が不明でしたが、サイボウズ Officeにより「非効率な営業をしている方」など問題行動が分かるようになりました。現在は分析結果を営業部長にお伝えして営業マンに指導をしてもらっています。
質問2:現社長さんの反応はいかがですか?
社長としては営業の現状がよく分かるので良いと思っています。
質問3:サイボウズ Officeの社内浸透はうまくいきましたか?
これまでやっていなかったことを実施しているので、営業部長や営業の方々にはかなりの説明をして理解をしてもらうように努力しました。
最初の1〜2ヶ月は、誰かは使っているが、誰かは使っていない状況でした。使わない人は明確に分かるので、やってくださいと指示をすることで浸透していきました。
kintoneの「日報」で社員の頑張りが見える化!
タイホー通信工業株式会社 代表取締役 平山祐章氏
水産高校の教師を経て、電気通信工事業を営む会社の社長に就任
タイホー通信工業株式会社は1984年創業の大阪の会社です。
電気通信工事業を営んでおり、オフィスのビジネスフォン・コピー機・LANなどの工事やドコモショップの運営を行っています。
平山氏の前職は水産高校の教師でした。そんな同氏は2015年にタイホー通信工業に入社しました。
船上で巨大なアカマンボウをかかえる平山氏
kintoneで営業管理をスタート
2021年、平山氏は同社の不十分な顧客管理や営業記録、そして属人的な営業に限界を感じていました。
この問題について友人に相談するとkintoneを教えてくれました。そこで友人にkintoneアプリの構築を依頼し、課題解決に向けて挑戦をはじめました。
挑戦にあたり良かったことは、サイボウズ製品は分からないことを電話で質問できることでした。
平山氏らは疑問をどんどん聞いて解決、アプリを完成させました。
中小企業なので初期開発にドン!と投資をすることはできないから、質問・相談をしながら作れることでスモールスタートができて良かったといいます。
社員の頑張りが見えるようになった
そんなタイホー通信工業のkintone導入の成果は、日報を通じて社員の頑張りが見えるようになったことでした。
「何をやっているかが見えるようになると、思っているよりずっと社員は頑張っていることが分かりました。これが一番でした!」と平山氏。
営業の行動は見えやすいものですが、アシスタントの行動は見えにくいもの。そんな彼らの頑張りを査定に反映できるようになったのです。
現在、平山氏は日々、全員の日報にコメントを書いています。これが社員の意欲アップにつながっています。
例えば、ある社員は他社訪問の際に「うちは社長が日々の行動を全部見てくれているのです」と嬉しそうに語ったといいます。
社員の多くは他者の「日報」を見ている
平山氏が案件管理よりも「日報」にコメントをすることにこだわるのには理由があります。「多くの社員が他者の日報をよく見ている」からです。
社員らに他者の行動や社長のコメントを見てもらうために、意識的に日報に書き込んでおり、その日報からの学びが社員の日々の行動変化につながっています。
営業スタイルが個人型からチーム型に変化
顧客情報がkintoneに一元化されたので、お客様からお電話をいただいた時にkintoneで顧客情報を確認しながら対応できるようにもなりました。
すると担当者でなくともその場で対応を完了できる事案が登場しました。営業スタイルが個人型からチーム型に変化していることに平山氏は大きな価値を感じています。
kintoneでまだまだやりたいことのある平山氏。今後は、見積書の作成、メールワイズでメール対応の業務改善、休暇申請などをできるようにする予定です。
そんな平山氏の発表に「社員の方々を日報を通じてエンカレッジされているとことが素晴らしいですね」と感想が寄せられました。
質問1:kintone浸透の工夫について教えてください
導入時に私は社員に対して「kintoneに入力を行う事は身を守るためだよ」とよくよく伝えました。
しっかり入力している社員は、kintoneにログが残っていることで何度も助けられています。例えば記録が残るので、言った言わないなどの問題が起こりません。これが分かってくると喜んで使うようになりました。
質問2:社員さんはどのデバイスでkintoneを利用されていますか?
書く量が多いのでパソコンが中心です。スマホの音声入力も試しましたが浸透しませんでした。
車移動では入力できませんし、電車内で顧客情報が流出しても困ります。また直行直帰しなければ回らないほど時間に追われているわけではありません。
落ち着いて1日の振り返りを書いてもらったほうがいいと会社として判断しました。
人が営業行動に集中できる「顧客管理アプリ」
東北コピー販売株式会社 代表取締役 高橋剛氏
クラウドツールの実践的活用をしている会社として有名
1980年創業の東北コピー販売株式会社は、画像機器全般の販売を行う会社です。クラウドツールの実践的な活用に明るく、DX推進のためのアドバイザリーサービスも手掛けています。
これらの活動が評価され2021年には「全国中小企業クラウド実践活用大賞 東北総合通信局長賞」を受賞しました。
同社を率いる高橋氏はDX化のプロで、DX推進アドバイザーの資格を持っています。そんな同社ではサイボウズ製品を多数活用しています。
2012年に サイボウズ Officeサーバー版の利用を開始してからは、Garoon・kintone・メールワイズなど、次々とサイボウズ製品を取り入れて課題を解決してきました。
顧客管理の全てがkintone上にある
現在同社のkintoneには導入当初アナログ管理だった顧客情報の全てが存在しています。
お客様管理アプリを中心に、複数の業務アプリが連携しており、営業に必要なあらゆる数字や情報が自動集計、自動収集されるように設計されています。
高橋氏はkintoneに携わる上で重要なのは想像力。「こうなったらいいな〜!」というものが頭の中で描けて、俯瞰的に見ることができれば、kintoneの利用率・定着率の高いアプリ郡を作ることができる!と力説します。
東北コピー販売のkintone アプリ相関図
営業行動を指示してくれる「顧客管理アプリ」
同社にとって最重要のアプリが「顧客管理」です。基本情報や売上情報など、いろいろな要素をタブ表示で切り替えて表示できます。
ここにはお客様との7〜8年に渡るやり取りが全て集約されています。同アプリは高機能です。
例えば、顧客管理アプリは営業日報と連動していて、最新の訪問日の取得が可能です。もし重要なお客様に1ヶ月以上も訪問していないと、上長に自動でアラートが飛びます。
また同社ではハードウエアを売っているので、導入してから1年経過しましたよなどの通知も飛びます。
いつどんな行動をすべきか、アプリが全てを知っています。
経営数字が手にとるように分かる
kintoneの特徴であるグラフ化も利用しており、顧客の売上構成比なども集計もしていますし、第1クオーターの進捗なども手に取るように分かります。
いつのまにか発生していた情報格差を無くしたい
一見kintone導入は上手く行っているように見える同社ですが課題もあります。
kintoneはいかようにも情報を加工できるので、情報の見方を知っている人と、知らない人でお客様に対する対応力が明らかに変わってきたのです。
高橋氏はこれは次のステップにいくための新しい課題であり、改めてkintoneの使い方を社内で共有するつもりです。
「折れない、曲げない、諦めない」
発表の最後に高橋氏から「これからシステムを導入したい」「アナログを脱却したい」という後継者に向けてメッセージが寄せられました。
システム導入で大事なのは「折れない、曲げない、諦めない」こと。
先代の社長に何を言われても折れない心、自分が貫こうと思った事は絶対に曲げない強さを持つこと、諦めなければ失敗はないこと。
例えば「うちの社員は高齢化が進んでいるからできないんだよ」と言われれば、高齢の社員の人たちの教育をすぐに行えばよい。
こうした行動のスパイラルを止めないことが、デジタル化やサイボウズ製品を導入して失敗しないコツなのだと、高橋氏は教えてくれました。
質問1:社員の情報格差はどこで感じておられますか?
当社の営業は10人です。そのうち私によく質問をしてくる社員は、情報の取り出し方を知っているので、より良い情報をお客様に持っていきます。
一方あまり質問しない社員は、予め作ってあるビューやグラフしか見ないので、情報収集範囲が限定的です。その格差が営業行動に現れています。
この格差を埋めれば全体がレベルアップすると考えています。
質問2:相関図の中に自動的に情報が飛んでいく様子が描かれていました。kintoneはあるアプリの情報を他のアプリに連携できるのでしょうか?
kintoneにはいろいろなプラグインがあり、アプリの情報をまるごとコピーすることも可能です。
またバックでRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)が動いていて、RPAが作業をしているので、営業が必要な情報を入力すると、連動しているアプリに対して自動でお客様情報が反映されます。
次の日に会社に来たら、最新の情報になっているという感覚です。これらの仕組みを私は独学で作りました。いずれ社員に引き継ぎたいですね。
参加者全員で記念撮影
第2部の交流会
第2部の交流会では自己紹介と思い思いの交流が行われました。
オードブルや飲み物をいただきながら、サイボウズ製品の話だけでなく、税金など経営者ならではの話題で盛り上がりました。
まとめ
第4回 サイボウズアトツギカイギ 情報交換会。
第1部の登壇者発表では、サイボウズ製品でもたらされた変化が多数登場。「まさにうちで実現したいことだ!」と参加者が登壇者のスライドを写真におさめるシーンもありました。
第2部の交流会では、登壇者・参加者・サイボウズ社員が和やかに情報交換を行いました。話題はサイボウズ製品のみならず、経営者ならではの課題や悩みにも及び、有意義な時間となりました。
ご参加いただきました皆様、ありがとうございました!