福岡県大川市を拠点に総合物流業を展開する株式会社ネクサス(以下、ネクサス)。大川市で製造される家具の全国配送を中心とした事業を行っている。
キントーン導入のきっかけになったのは、代表取締役の宮原氏がWeb広告を見て訪れたサイボウズ主催のイベント「Cybozu Circus」だった。
ちょうど、現行のシステムであるFileMakerからの移行を検討しているところでした。会場でキントーンの概要や近隣の「乗富鉄工所」様の導入事例を聞き、キントーンに移行できるのでは?と思い始めました。(宮原氏)
<参考>Cybozu Circus2021レポート
キントーン導入前は、データベースのメンテナンスに時間を要することが最大の課題だった。
2022年からのインフレや原油高の状況を受け、配送運賃が改定になる頻度が上昇。従来利用ののFileMakerでは都度外部の構築者にマスタメンテナンス依頼を行っていたが、メンテナンスには長いと1か月以上を要していた。
メンテナンスしてもらっている間は手入力や目視チェックをするしかないので、どうしても間違いが発生していました。自社でこのメンテナンスをできるようになることが最優先事項でした。
6年前から導入したFileMakerでは、複数のマスタデータに紐着いた「配送指示書」の作成や各種明細書の作成を行っていた。家具の輸送には通常の運送業とは異なり、独自の単位や計算式が存在する。FileMakerでは個別にカスタマイズを行って実現しており、これをすべてキントーンで実現できるかが最大の課題だった。
▽既存システムのTOP画面
サイボウズに相談し、実運用環境を見てもらったところ概ね実現できそうだが個別カスタマイズは必須になるためパートナーによる伴走支援サポートを受けることを提案された。
そこで出会ったのが株式会社SACCSYの行武氏である。
SACCSYの行武さんは現状のシステムや業務フローの理解が早く、運送業界にいた人なのかと思いました。システム移行は問題なく可能と言っていただき安心してお任せできました。(ネクサス:宮原氏)
配送は依頼元のメーカーや協力配送会社毎に細かなルールがありました。このため、最初のフェーズではすべての移行を行うのではなく、最も物量の多いものから実施していくことを提案しました。(SACCSY:行武氏)
一時的にはFileMakerとキントーンの並行稼働が発生してしまうが、今回のように複数のマスタ条件を利用したシステムの場合には、「王道パターン」を確立した方が良いと判断した。また並行稼働時にメンバーのキントーン操作方法習得やリクエストに合わせた微修正ができる点もポイントだった。
移行実施後、最大課題だったマスタメンテナンスは容易にユーザー側で実現可能になった。
また、キントーン化のプラスアルファの効果として、配送完了入力もあるという。
配送完了時にドライバーさんから伝票番号の連絡が来るようになっており、今までは1日平均140件程、伝票番号をもとに配送指示書内を検索して完了日入力をしていました。行武さんに相談したところ、伝票番号を入力するだけで該当の配送指示書に完了日を入力するカスタマイズを実施していただけました。(導入担当:深川氏)
このカスタマイズで2時間の業務時間短縮が実現できた。
▽作成された配送指示書一覧
▽受注番号を入力すると該当の「配送指示」アプリのレコードが自動表示される
他メンバーの浸透については、慣れるのには少し時間がかかりそうだが、以前より「できること」が増えているため好意的に受け止められているという。
以前はシステムに対して諦めのムードがあったが、移行後は、「こういう事はできないのか?」などのリクエストも出てきており、都度検討を行える環境ができた。
宮原氏は業務の属人化を避け、システム化を進めたいという強い思いがあり、今後についてはモバイル端末での配送指示や受け取りサイン受領をしたいと検討している。
また、現状深川氏が行っている事務業務もシステム化によって短縮し、大阪拠点での業務に注力してもらう予定とのことである。
株式会社SACCSY